弟が学校に行けなくなり、そのまま自殺をしてしまったのは、高校3年の春のことでした。
それから、30年近い月日が流れたある日、何の前触れもなく、突然、彼への思いが心の奥から噴き出してきました。それはまるで、心の奥の方にある小さな部屋の扉が突然開いて、中に閉じ込めていた思いが一気に噴き出してきたような、そんな感覚でした。嗚咽とともにあふれる涙を止めることができませんでした。
この経験が、私が学校に行けない子どもたちやひきこもりの若者の支援活動を始める原点になりました。それから、いくつもの偶然が重なり、現在、長崎県の子どもや若者の相談窓口である「長崎県子ども・若者総合相談センター(ゆめおす)」の相談員として活動しています。
そんな私が活動を始めて、間もなく気付いたことがいくつかありました。その中のひとつは、活動している多くの支援団体が、経済的な困難を抱えているということでした。
そして、どうやら、この問題の解決にこそ、自分の役割があるのではないかと考えるようになりました。
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